2024/03/11 コラム
賃貸アパートに防犯カメラを設置したい!勝手に設置したら違法になる?
「空き巣が怖いから…」
「一人暮らしが不安だから防犯対策したい」
個人で賃貸物件に防犯カメラを設置するのは何か法律に抵触するでしょうか。
【賃貸物件に防犯カメラを設置するのは違法か?】
個人で勝手にカメラを設置し撮影する行為は、「個人情報保護法」に抵触するおそれがあります。
18条1項では、「個人情報取扱事業者は、個人情報を取得した場合は、…速やかに、その利用目的を、本人に通知し、または公表しなければならない。」と規定されています。
ここでいう「個人情報」とは、特定の個人を識別することができるものをいい、防犯カメラで撮影した映像が特定の個人を識別することができるものである場合、個人情報にあたります。
「個人情報取扱事業者」とは、検索可能な個人情報を5000以上保有したことのある事業者をいい、防犯カメラの設置では5000以上の個人情報を取り扱うことが難しく、事業性も認められないため、個人情報取扱事業者にあたるケースは少ないかと思います。
【防犯カメラを設置するにはどうしたらいいか】
防犯カメラを設置する場所にもよりますが、玄関前や共有スペースは他の住人の姿や生活状況が映り込んでしまう可能性があります。
そのため、防犯カメラを設置する際には、大家さんや管理会社、他の住人に対して許可を取ることが必要となります。
プライバシーと関わる問題ですので、個人で設置するために許可を得るのは難しい場合があります。
過去に、許可をもらえず無断で防犯カメラを設置した結果、プライバシー侵害を理由に防犯カメラの撤去が命じられた判例もあります。(東京地裁平成27年11月5日判決)
【防犯カメラを設置する際の注意点】
他の住人のプライバシー侵害に関わりますので、設置場所と撮影する範囲に注意しましょう。
また、撮影した映像の取り扱いには十分注意しましょう。撮影した映像をインターネットやSNSに公開すると、他の犯罪にあたる可能性があります。
防犯カメラは犯罪に巻き込まれた場合の証拠にもなりますので、管理には注意をしましょう。
そして賃貸アパートに個人で防犯カメラの設置を考える場合、まずは管理会社に相談しましょう。
当事務所では、管理会社との交渉などもご依頼もお受けしております。
お問い合わせはお電話またはLINEにてお待ちしております!