コラム

2023/12/04 コラム

コンセントを借りて勝手に充電、これって何罪?実際に逮捕されたケースを解説!

 

コンセントを借りて勝手に充電したら電気泥棒?

【電気の無断使用は何罪にあたるのか】

他人が管理しているコンセントを無断に使用したり、飲食店のコンセントを勝手に使用してスマートフォンなどを充電する行為は、犯罪にあたるのでしょうか。

 

【窃盗罪】

刑法235条は、「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪」とすると規定しています。

ここにいる「財物」に電気が含まれるかが問題となります。

刑法245条は、「この章の罪については、電気は、財物とみなす」と規定しています。

したがって、電気を窃盗する行為も窃盗罪によって処罰されます。

また、コンセントを使用して電気を使う意思、具体的には自分のスマートフォンを充電する意思が必要になります。

加えて、電気の管理者の意思に反して充電をすることも必要です。

 

【電気窃盗で逮捕されたケース】

電気料金を滞納していた男性が、住んでいたアパートの共用コンセントから電気を引いてテレビを見ていたという事件が2010年にありました。

男性は執行猶予付きの実刑判決を言い渡されました。

窃盗した電気代の高さにかかわらず、電気窃盗は立件される可能性があります。

 

【電気窃盗が行われた場合の対処法について】

予防として、まずはコンセントの近くに使用を禁止する張り紙などで注意喚起をしましょう。

そして、コンセントを使用している人がいた場合には口頭で使用をやめるよう注意しましょう。

電気窃盗が悪質である場合、または継続的に行われている場合には、警察や弁護士に相談することも検討してみてもいいのではないでしょうか。

 

【逮捕を避けるには】

駅や飲食店などでスマートフォンを充電したい場合は、管理者に確認してから行うようにしましょう。

コンセントを利用することを前提としているような店であれば、事前に許可を得ていることになるため確認は不要です。

短時間の利用であっても使用態様によっては逮捕される可能性がありますので、「この程度なら大丈夫」という考えで安易に電気窃盗を行うべきではありません。

窃盗・電気窃盗でお困りの場合は電話・LINEにてお問い合わせください

 

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