2024/03/11 コラム
相手に怪我を負わせていなくても傷害罪・暴行罪になってしまうのか?
暴力事件において、相手の怪我の有無によって
該当する罪が変わってしまうのか
【暴行罪・傷害罪について】
暴行罪(刑法208条)とは、「人の身体に対して不法な有形力を行使して、傷害するに至らなかった場合」に適用されます。
暴力を振るったが、怪我はなかった場合が暴行罪になります。
法定刑は 2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料 となります。
「暴力」として認められる範囲は広く、殴る蹴るのみでなく、
・水をかける
・近くで大声を出す
・近くに物を投げつける
・当たりそうな距離で刃物を振り回す
これらも、暴行罪として扱われますのでご注意ください。
暴行によって、相手が怪我をした場合は傷害罪となり、法定刑は15年以下の懲役または50万円以下の罰金です。
傷害罪として立証するには医師の診断書などの証拠が必要となりますので、これらの提出がない場合や
軽微な怪我で診断書がなかったり、暴行行為があった日から日数が経過した診断書は
暴行による傷害と判断できないため、傷害があっても暴行罪として扱われる可能性が高いです。
【加害者側として暴行事件を起こしてしまったら】
ご自身が加害者側として暴行事件を起こしてしまった場合、示談することをおすすめいたします。
その場合、示談内容に刑事処罰を求めないことを条件として盛り込みましょう。
被害届が出される前に示談が成立すれば前科・前歴がつくことも回避でき逮捕等で身柄を勾留されることもありません。
被害届が出された後であれば、示談成立により不起訴の獲得できる可能性が高くなります。
【暴行事件の被害者になってしまったら】
暴行事件の被害者になってしまったら、泣き寝入りはせずに
すぐに警察に相談や民事請求をすることをおすすめします。
民事請求については弁護士に依頼された方が望ましいです。
当事務所では、加害者側・被害者側ともにご相談をお受けしております。
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