2023/04/07 コラム
不同意性交罪・不同意わいせつ罪とは?これまでの法律との違いは?
「不同意性交罪罪とは?」「今までの法律とどう変わるの?」
2023年3月14日、性犯罪の規定を見直すなどの刑法改正案が閣議決定されました。
「強制性交等罪」と「準強制性交等罪」は合併して「不同意性交罪」へ変更となり、
「強制わいせつ罪」と「準強制わいせつ罪」も合併して「不同意わいせつ罪」へ変更となります。
また、「撮影罪」と「性的グルーミング罪」が新設されます。
撮影罪と性的グルーミング罪についてはこちらの記事で解説しています。
具体的に、何が変わったのかを本記事で解説していきます!
これまでの強制性交等罪の成立要件は下記です。
「強制性交等罪」・・・暴行・脅迫
「準強制性交等罪」・・・心神喪失・抗拒不能
しかし、これだと被害者の抵抗が著しく困難な状況にないと成立しません。
その結果、多くの被害が処罰されず無罪判決が相次いでおり、
被害者側から見直しが求められていました。
今回、新設予定の不同意性交罪の成立要件は下記になります。
暴行・脅迫 | アルコール・薬物 | 恐怖・驚愕 | 睡眠・意識が不明瞭 |
虐待 | 拒絶するいとまがない | 心身の障害 | 社会的/経済的地位の利用 |
上記のうちいずれかにあてはまる
+
「同意しない意思」を示すことなどが困難な状態であること
また、公訴時効は今より5年間延長され、15年になりました。
被害時に18歳未満だった場合、18歳になるまでの期間を加算します。
性交同意年齢は、これまでは13歳でしたが、16歳へ引き上げられます。
(ただし、13〜15歳の場合は相手との年の差が5歳以上の場合が処罰対象)
同年代同士を除き、16歳未満との性行為は同意の有無にかかわらず犯罪になります。